『ノルウェイの森』をめぐる散歩。

お久しぶりです、鳴瀬です。
昨日天音と『ノルウェイの森』をめぐる散歩に行ってきた。
10時半に四ッ谷駅を出発し、18時に新宿に着くまで結構歩いた。
まあ、見事に膝と股関節を痛めた。
完全に運動不足。はぁ。痛いなぁ。



というわけで、出発地は四ッ谷駅
ノルウェイの森』の主人公・ワタナベトオルと直子はここから山手線の駒込に至る長い散歩をする。

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

ノルウェイの森 下 (講談社文庫)

ノルウェイの森 下 (講談社文庫)

まあ、僕が一緒に歩いたのは直子ではなく天音だったけど。。。
散歩にあたっては「『ノルウェイの森(村上春樹著)』の風景」というHPの地図を参考にした。
確か以前このようなことをしたいと思って村上春樹関連の本を買ったが、その後卒論で『ノルウェイの森』を扱うというゼミの友人に貸したっきりいまだ戻らず。
村上春樹を歩く―作品の舞台と暴力の影

村上春樹を歩く―作品の舞台と暴力の影

確かこの本。ちゃんと返してもらわなきゃ。



さて、まずは「線路わきの土手を市ヶ谷の方に向けて」散歩開始。(上巻P34BL4)
「土手の向うに見えるテニス・コート」(上巻P35L5~6)とあるので、本来ワタナベと直子はお嬢様学校で有名な雙葉学園がある方を歩いたとも解釈できるが、道が見つけられなかったので僕らは外堀通りを市ヶ谷方面へ。
市ヶ谷駅で外堀を跨ぎ、今度は法政大学市ヶ谷キャンパスを横目に飯田橋方面へ。
飯田橋駅の手前で右折、早稲田通りを九段方面に。
通り掛ったので靖国神社に参拝。…まあ、深い意味は特になし。

ここで天音は被っていたニット帽を落としたが、石畳の上で無事発見。
九段下で右折。皇居のお堀を横目に目白通りを平川門へ。
ちなみにウチの両親が結婚式を挙げた九段会館が九段下にある。
元は軍人会館という名前だったらしい。…深い意味はまったくなし。
平川門を左折し、今度は白山通りを北上。
昨日はかなり暖かかったため、途中で汗ばんでしまい、学士会館の前で僕は着ていたパーカーを脱ぐ。
神保町に差し掛かったところでちょうど12時になったので、喫茶店『さぼうる2』で昼食。

天音はビーフカレー、僕はスパゲティナポリタンを食す。

これに食後のコーヒーを付けて850円は安い。久しぶりのナポリタンはボリュームたっぷりで美味かった。
コーヒーはエスプレッソ並みに濃かったけど。



食後、天音にちょっと付き合ってもらい、菅村書店という古書店へ。
鉄道・自動車・航空機の本の専門店。
僕はここでフォルクスワーゲン・ゴルフⅡに関する雑誌を800円で購入。
最近このクルマが欲しくてたまらない。
以前自作小説の中で主人公の愛車として登場させたことがあったなぁ。
僕の中ではゴルフというと真っ先にこの型が思い浮かぶ。

ガンメタとかダークブルーのようなシックな色もいいけど、赤も似合うんだよなぁ。



さて、散歩を再開。
白山通りを水道橋まで北上し、再び外堀通りへ。
順天堂大学の横を左折し、北上。
…が。
本来は本郷二丁目でクロスする国道17号本郷通り)に入らなければならなかったにもかかわらず、そこでミスをし、本富士警察署の前まで来てしまった。
ちなみにここで右折してしばらく行くと学問の神様・湯島天神
早めに気付いたので引き返し、本郷三丁目から本郷通りへ。
「本郷も かねやすまでは 江戸の内」と詠われた雑貨屋・かねやすは今もその地に健在です。
…なんて、なんか『アド街』みたい。
ちなみに以前クルマで湯島天神に向かって走行中、この本郷三丁目(右折不可)で右折しようとし、角の交番からスピーカー越しに怒られたことがあったっけ。
さて、本郷といえば我が国の最高学府・東京大学。天音と東大に来るのは二度目。

この写真は以前撮ったものの使い回し。
以前来た時は僕が夏目漱石の『三四郎』についてのレポートを書く上でのフィールドワークとして訪問。

三四郎 (新潮文庫)

三四郎 (新潮文庫)

ちなみに僕が今タバコを吸うのに使っているBICの青いライターは、もともとは東大のロゴが入ったもの。
使っているうちにロゴだけが消えちゃったけど。



この辺りから僕の足は悲鳴を上げ出す。
しかし、今回の散歩に天音を誘ったのは僕。途中棄権なんて出来るわけがない。
…と、文京学院大学の少し先で『小松庵』という名の蕎麦屋を発見。
HPで「小松庵という名の蕎麦屋」と書いてあったのは覚えていたので「おっ、ここじゃないか!」と、目的地を発見したことに狂喜乱舞。写真をパチリ。

…が、帰宅して確認したところ、ワタナベと直子が食事を取ったのは「そば処総本家小松庵」という違う店だったらしい。早合点。
考えてみれば「駅の近くのそば屋」(上巻P39L3)と書いてあるのに、山手線の駒込駅はおろか、地下鉄南北線本駒込駅からですらだいぶ離れてたっけ。。。



向丘二丁目まで来たところでふと、ここを右折したところに森鴎外の旧居・観潮楼跡があったことを思い出す。
以前天音と東大に来た時にここにも来た。
そしてその先には団子坂。
…そう、江戸川乱歩が生み出した名探偵・明智小五郎のデビュー作『D坂の殺人事件』で描かれた「D坂」がこの団子坂。

江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)

江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)

ちなみに団子坂からしばらく行った三崎坂には「乱歩」という名の喫茶店があった。

ちょっと興味をそそられたものの、天音と「あんみつが食べたい」ということで意見が一致し、近くの甘味処『百(もも)』でクリームあんみつを食す。



で、そこから団子坂下まで戻り、不忍通り経由で上富士前から本郷通りへ。
駒込駅を過ぎてしばらく行ったところを横道に反れ、商店街へ。
お惣菜やお漬物なんかが並ぶ、昔ながらの懐かしい商店街。
最近じゃなかなかこういう活気のある商店街も見なくなりつつあるような気がする。
ちなみにこの北区西ヶ原といえば、内田康夫が生み出した名探偵・浅見光彦の居住地としても有名である。

以前宿泊した山梨県の温泉宿が作品の舞台になっていて驚いたこともあったっけ(笑)
まあ、この辺りに差し掛かった頃にはもう前屈みのへっぴり腰に(笑)



どうにかこうにか都電荒川線滝野川一丁目停留所に到着し、ここから早稲田へ。
ここまで来たら大塚駅前で小林書店を探したり、和敬塾を訪ねたりもすれば良かったなぁとも思うけど、僕にはもうそんな気力が残っておらず断念。

終点の早稲田停留所で降り、早稲田大学のキャンパスを横目に新宿に向かって歩き出したところ、どうやら昨日は入試の日だったらしく、受験生の波に飲み込まれる。
熱心に解答速報を配っていて、僕も天音も渡されそうになった。
まだ受験生に見えるんだろうか。。。



ようやく新宿にたどり着き、本日の最終目的地であるJAZZ BAR『DUG』へ。
ワタナベと緑が大学の授業をサボって昼間から飲みに出掛ける店である。(下巻P42BL4~3)
ワタナベと緑はここでピスタチオをつまみにウォッカ・トニックを飲むのだが、僕らはビールとあら挽きソーセージを注文してしまった…失敗。

初めて飲んだハイネケンはなかなか飲みやすいビールだったた。
今度行く時にはワタナベや緑のようにウォッカ・トニックを頼みたい。



いやぁ、それにしても疲れた。
帰りは通勤特急に乗る元気もなく、各駅停車でウトウトしながら帰宅。
ホントに少しはカラダを動かさないとダメだな、と改めて実感。
久しぶりの更新過ぎてかなりの駄文・長文になってしまいましたが、ご精読有難う御座いました。