文学作品映画化の件
【岡田准一が劇団ひとりの小説映画化で主演】(5月1日9時28分配信 日刊スポーツ)
とうとうコレまで映画化されるのね。
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何か最近の映画って何か観に行く気になれないんですよね。
特に邦画。
まあ、自分は基本的に邦画しか見ないんですが、ここ最近はかなり劇場から足が遠のいてます。
最後に見たのは『THE 有頂天ホテル』かな??(笑)
何か最近の邦画って話題になった小説をただ観客動員したいがために映像化してるだけって感じがしてどうも好きになれないんです。
この流れは多分3年位前の“セカチュー”からなんでしょうね。
俗に言う“純愛小説”ってヤツがブームになりましたよね。
映画やドラマで言うと例の『世界の中心で、愛をさけぶ』や『いま、会いにゆきます』『タイヨウのうた』とか、あの辺りですね。
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確かに映画の出来はかなりいいものだったと思います。はっきり言って泣ける。
でも、ただそれだけ。
そりゃあねぇ、ヒロインが病気で、しかも最終的には死んじゃうとくれば普通の感情を持った人間は泣きますよ。
でもあまりにもワンパターン過ぎ。
「お涙頂戴」を狙っているって言うのが露骨過ぎる。
これは決して小説家を批判しているわけではありません。世論を批判しているのです。
小説というものは読者一人一人によって捉え方が違うものです。
作者の意図したものとは違う解釈を為されることなんかしょっちゅうあることですから、作者を批判することは出来ません。
問題は世論、マスコミです。
「この作品は泣ける!!」
と散々宣伝した結果、
「これ観て泣かないヤツは非国民!!」
という風潮が日本中を席巻してしまった。
これは由々しき事態です。
人によっては「何だこれ?何でこれで泣けるの?」と思ってても、和を以って貴しとなす農耕民族の悲しき性、自分の意見がマイノリティーだとそれを隠してしまう。その結果、勝手にマスコミが、
「日本中が泣いた!!」
なんてキャッチコピーを付けちゃうわけです。あーあ。
で、映画がヒットするとすぐドラマ化しちゃったりするわけです。某赤坂テレビとかが。
ドラマ化だけは止めて欲しい、マジで。
某お台場テレビの場合は自社製作のヒットドラマを映画化するんだからいいとして、この某赤坂テレビはいつもいつも二匹目のドジョウを狙う傾向があります。
前述した映画を“純愛3部作”なんて銘打ってドラマ化しちゃったのはこの某赤坂テレビだったりします。
これがヒドイなんてもんじゃない。
①『世界の中心で、愛をさけぶ』
これは森山未來の純朴さとナイーブさ、そして長澤まさみの清純さと健気さによって、原作のイメージ通りに映像化出来たからヒットしたんですよ。
それを何で山田孝之と綾瀬はるかなんかでドラマ化するかねぇ。
イメージぶち壊し。
素人の自分が言うのもなんだけど、山田孝之は演技が上手いとは言えない気がする。
あと、髪の毛を剃った潔さは認めますけど、綾瀬はるかはどう見ても病人には見えない。
いい意味でも悪い意味でも健康的過ぎる。
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②『いま、会いにゆきます』
これも上に然り。中村獅童のある意味狂気じみた雰囲気*1と、竹内結子の正統派和風美人がイメージにピッタリだった。
なのに何で成宮寛貴とミムラにやらせちゃったんだろ。
成宮はあまりにも爽やかで健康的過ぎるし、ミムラは物語のイメージに合わない。
つか、この2人に小学生の子どもがいるって設定はムチャクチャ過ぎ。高校時代に子作りしたってこと??
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③『タイヨウのうた』
これ、これのドラマ化が最大にして最低の駄作。
映画版はプロのアーティストであるYUIと、嫌味のない爽やかさを持つ塚本高史を起用したスタッフの慧眼を褒め称えたい。
YUIは色白で、しかもプロの俳優じゃないその演技力のなさがかえって純朴さを出してた。歌唱力は抜群だしね!!
塚本高史もホント爽やかで、かつどこにでもいる今どきのフツーの若者をやらせたら日本一!!
なのにまた某赤坂テレビったら何を血迷ったか山田孝之と沢尻エリカなんてキャスティングしちゃって。
ホント何考えてるんだろ。
山田孝之はもうテレビ局が「『セカチュー』と同じでいいんじゃない?」という安易な考えでキャスティングしたとしか思えない。
んでもって沢尻エリカ!!
コイツホントどうしたの!?
ホント「大学デビューに失敗した女子大生」みたいな感じ?
調子乗ってCDまで出しちゃって。あーあ。
『1リットルの涙』の時はあんな清純そうだったのに…路線変更に失敗しちゃって残念。
最近のペプシのCM観てると腹が立ってくる。
態度はふてぶてしいし、化粧濃いし。もともとハーフで顔自体が濃いのに。。。。
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で、純愛ブームが終わったと思ったら今度はマンガの実写映画化ですね。
『NANA』に『ハチミツとクローバー』、『デスノート』に『ラブ★コン』、中には『東京大学物語』なんてのもありましたが…(笑)
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『NANA』の蓮役の松田龍平に関してはいろいろ意見が分かれていますが(笑)
個人的にはハチ役は宮崎あおい派です。
まあ、これらは何よりドラマ化されていないってのがいい(爆)
で、次は『東京タワー 〜オカンと僕と、時々オトン。〜』。
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2人とももともとは田舎者だからね。*2
でも東京都渋谷区出身(爆)の速水もこみちには無理でしょ!!
ちゃんとキャスティング考えろよなぁ…_| ̄|○
しかもタイアップがコブクロって…去年大ゴケした『レガッタ』思い出さずにはいられない(笑)
で、次は『陰日向に咲く』ですか。
ってことは流れ的には「芸人小説ブーム」が来ますか??
次は品川庄司・品川の『ドロップ』とか次長課長・河本の『一人二役』とかも映画化されそうな気が…(笑)
まだ読んでないから何とも言えないけど、品川も河本も劇団ひとりの2番煎じでしょ??
作品どうこうじゃなくて、芸人として人のアイディアをパクるって…(爆)
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正直な話、自分は映画化もあまり好きじゃありません。
何故かというと、自分が原作を読んだ時に抱いたイメージを壊されるからです。
人それぞれ、解釈という物は違うものです。
それと同様に、その作品を読んだ時にイメージする世界や人物も違うわけです。
ですから、自分個人としては、出来ることなら文学作品の映画化はしないで頂きたい。
日本の映画業界ならば、オリジナルの脚本で十分いい作品が作れるはずです。