時雨莊圖書室『文ヲノ棚』四段目

Shigure-sou2008-08-18

 棚晒し第四回のテヱマは、「男色」です。
 免疫の無い方は御免なさい。

三島由紀夫仮面の告白

仮面の告白 (新潮文庫)

仮面の告白 (新潮文庫)

 私にとって三島といったらこれ、男色といったらこれです。
 性的嗜好以上の意味を持つ、男性への様々な欲。
 テーマも文章もすべてにおいて秀逸過ぎて死にたくなるよ。

三島由紀夫『禁色』

禁色 (新潮文庫)

禁色 (新潮文庫)

 『仮面の告白』よりも、男色を全面に出した小説。老人と美しい青年との同性愛を通じて、人間とは何かを描いている。
 しかし、私には美しい男性というのが想像出来ない。格好良い男性なら、ブラッド・ピット氏が私の中では神の位置に居るのだが、その格好良さは美しさとは違うような気がする。彼の何気ないようでいて洗練されている男性的な仕草に魅力を感じる。『オーシャンズ11』終演部、ムショの外でファストフードを食べる時の仕草とか、SoftBank社の携帯電話のCMで水路にハマった際の仕草とか。これは私の憧れであって、彼の美点とはまた違うと思う、と思う。

村上龍限りなく透明に近いブルー

限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

 女装させられて屈強な外人にレイプされる日本男子。
 なんかもう、何重もの意味が、はあ。

中村明日美子『2週間のアバンチュール』

2週間のアバンチュール (Fx COMICS)

2週間のアバンチュール (Fx COMICS)

 女性の同性愛ものと男性の同性愛ものと性転換ものを含む短編集。網羅してますね。

中村明日美子『鶏肉倶楽部』

鶏肉倶楽部 (F×COMICS)

鶏肉倶楽部 (F×COMICS)

 短編集。表題作は獣姦もの。
 『MEQUE MEQUE』が白眉。サーカスの芸人と令嬢の話。振られた理由を身分の違いでは無く、長髪のせいだと言って涙を流すシーンは秀逸。いつか私もこんな作品を書きたい。



 途中からなんだかわからなくなってしまった。
 だって窓の外で蜂が五月蝿いんだもの。
 ぶんぶんぶん、はちがとぶ。
(文ヲ)