僕と車とガレージ。

今日は2007年6月20日水曜日、六白仏滅。
今日は何でもない日。


少なくとも、今の僕にとっては。
5年前までの僕にとっても何でもない日。

しかし、この5年間、僕にとって今日は特別な日だった。


今日一日を乗り越えられたら、僕は新しい一歩を踏み出せる気がする。
その一歩をいつ踏み出すかはまだ分からない。




僕は僕のちっぽけな車をガレージから出すことが出来ない。
僕はあまりにも事故を繰り返し過ぎた。


僕は車を走らせることが怖くなってしまった。
いつになったらまた太陽の下をのびのびと走れるようになるのだろう。


それにはまず修理も給油も必要だ。
僕の車はキズだらけだし、もう燃料タンクは空に近い。


でも僕は、車をガレージから出す勇気すら持てない。
車をガレージから出さなければ、修理も給油も出来ない。


でも僕は、車をガレージから出す勇気すら持てない。
車をガレージから出さなければ、事故を起こすこともキズを増やすこともない。


でも僕は、車をガレージから出す勇気すら持てない。
車は走らせなければただの鉄くずだ。
ガレージの中で錆びて朽ちていくだけだ。


僕には分かってる。車を走らせないと何も変わらないってことを。
事故を起こしたりキズを付けたりして上達していくものだってことを。
でも、今のところ僕はそんな気分になれない。
まだガレージの中でキズだらけの車を眺めてるのが精一杯だ。